新宿

兄が怪我?をして帰って来たので年末に遠出する予定がなくなった。
友人と新宿で会う、頼まれた買い物を伊勢丹で済ませてからもんじゃ焼きを食べ、
それから喫茶店の西武。
なんと店内で、西武を紹介してくれた友人に会う。
不思議なタイミング。

友達と色んな話をする。
キャラメル・オーレ。
ちょっとエッジィさが和らいだんじゃない、と言われた。
顔がおだやか、とも。
そういえば最近、ふと見上げた空の色や花の香り、
雑踏を行く人々に感動して嬉しく思うことが増えた。

Bret Easton EllisのLunar Parkが届いたので、読み始める。
なんという正直な本、やっぱりこれを書かないと死ねないのか、というのが第一印象。
支配的で狂った父親に怯える家族。
底なしの無気力を埋めるための、フルエンジン稼働する物質主義。
血縁への根源的な恐怖、性的不確かさのマーケット価値。
エニグマであること。
そのどれにも耐えられなくなったために、ヘヴィーな薬物中毒に陥ること。

正直さ?
これは小説、全部ウソ、フィクションだ。
でもその裏側に仕込まれた本質的な感情は本物、それが書くことの強さ。
フィクショナルな正直さは更なる説得力を持つの。
作家って、Zeitgeistに選ばれた体現者なのね。
自己表現をしているようで、実は自己なんて一つも信じてない人たちなのよ。

こうして彼が自分について語りはじめた(ように見せた)のも、
確かに現在の時代精神を体現しているから。

もう色々と、これまでしょって来た荷物を紐解かないとやっていけないのよ。

Lunar Park (Vintage Contemporaries)

Lunar Park (Vintage Contemporaries)